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白石 健介; 伊藤 洋
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.169, p.835 - 838, 1990/00
酸化物高温超電導体BaYCuOの臨界電流密度向上に及ぼす放射線照射効果の機構を調べるために、加速電圧200kVの透過電子顕微鏡で観察中の試料に輝度を強くして電子線を照射し、微細組織の変化を連続的に輝察した。試料の{110}面にほぼ垂直な方向から電子線を入射すると、薄層、薄片及び幅の広い双晶組織のほかに転位ループなどの欠陥が観察される。とくに、{110}面の反射が電子顕微鏡組織に寄与する領域では欠陥の数密度が大きい。線束が110e/cm・s程度の電子線を110~210e/cmの範囲で照射すると、{110}面上に5nm程度の直径をもった転位ループが生成するほか、薄片状の双晶が長く伸びるほか幅も広がる現象が観察された。これらのことは、電子線照射によるBaYCuO超電導体の臨界電流密度の向上は、磁束のピンニングセンターとして作用する転位ループ及び双晶の密度の増加によることを示している。